梅雨を前にして、新緑もやや色深くなり、我が日課の散歩路も
初夏の色が盛りである。
山裾の農家集落からは、栗の花の匂も流れてくる。
九州自然歩道の一部であるこの道は、先ず大佐野タ゜ムから始まる。
ダム入り口の坂道の崖には、故郷と幼少時代が懐かしい スイカズラ が満開
太宰府市の水道の水源貯水池は、満水をたたえて新緑に澄み渡る。
この九州自然歩道に向かって渓流沿いの山道は始まる。
ダムに流入する渓流は年中清水に溢れ、谷川に砕ける清流の音は
涼風を呼び、夏なお暑さ知らずの別世界を展開する。
山路はアザミ満開の季節を迎えた。
山奥の人もない道脇の アザミは 千客万来の賑わいである。
アゲハも人を恐れず、素直にパチリ、 山奥は娑婆とは別世界だ。
九州自然歩道の檜林は 湿気を含んで空気も澄み渡る。
こんなに可愛いチョウも、アザミの常連の客人だ。
ハナクモには絶好の狩場、こんな光景も。チョウは羽だけを残して
ハニクモのご馳走に。
つい先頃 白い花を見たクサイチゴは 早くもこの真紅の玉が稔る。
見事な自然の贈り物の ご馳走だ。
今日も 幼いあの日の味と香りが、口からのど一杯に広がった。
今日も 長閑で爽やかな一日が暮れようとしている。
今日も、かくてありけり、明日もまた かくてありなむ!